アムール・デュ・ショコラを代表するブランドの一つ、アッシュチョコレートワールド。辻口氏の手掛けるコンセプトの異なるブランドを紹介するとともに、アムールでの購入商品と生トリュフについて記事にしました。
アッシュチョコレートワールドについて
アムールのカタログでは、辻口博啓氏が立ち上げたツジグチブランドを包括した名称として使われていますので本サイトもその意味で用います。
辻口氏が関わっているブランドは、調べた限り11ブランドありました。
- モンサンクレール
- 自由が丘ロール屋
- ル・ショコラ・ドゥ・アッシュ
- 和楽紅屋
- フォルテシモ・アッシュ
- ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ
- マリアージュ・ドゥ・ファリーヌ
- コンフィチュール アッシュ
- フェーヴ自由が丘
- 茶辻
- 北海道牛乳カステラ
10の茶辻なんかは2020年に立ち上げているので、もしかしたら見落としがあるかもしれません。
H〈アッシュ〉の意味
Hは、辻口博啓氏のHIRONOBUのイニシャル「H」をフランス語読みして「アッシュ」ということです。また、ル・ショコラ・ドゥ・アッシュのしずくにも意味があるようです。
さて、コンセプトの違いによって多くのブランドを抱えるアッシュチョコレートワールドですが、各ブランドの記事を調べながら感じたのは
追い求める先は素材
ということでした。辻口氏もカカオの自社農園を持っています。また、チョコレートの発酵を味噌や米糀などの日本の伝統的な発酵食材をマリアージュさせたり、カカオハスク(カカオ豆の皮)から作るカカオティーなんかもあるそうです。
アッシュとアムール
2022年のアムールでは、ル・ショコラ・ドゥ・アッシュ、和楽紅屋、フォルテシモ・アッシュ、茶辻の4ブランドを確認しました。何年か前からフェーヴ名義で、ハート型のアイスクリームをイートインスペースで販売していたと記憶しています。食べたことがあるのは2019年の西尾抹茶を用いたアイスクリームですね。抹茶の苦味とチョコレートの甘味のマリアージュが素晴らしかったと記憶しています。
何を買ったの?
いよいよ本題です。今年のアムール、私の購入品目の中で一番品数の多いブランドとなりました。その数なんと8品目。
ショコラブリック
第一号はル・ショコラ・ドゥ・アッシュからショコラブリック。辻口氏のサイン入りで頂きました。じつは最初にアムールで並んだときには存在に気づかず、アムール名古屋氏のインスタライブで知って購入したものです。
ショコラブリックは全部で8種類の味があります。名前から味を想像しにくいものはカッコ書きで記しました。
- ショコラノワール
- ショコラオレ
- ラムレーズン
- エピス(6種のスパイス)
- フリュイルージュ(フランボワーズ)
- プラリネ
- オランジュ
- カフェ
私が購入したのはショコラノワール、ショコラオレ、フリュイルージュ、ラムレーズンの4つで、うち食べたのはラムレーズンを除く3つです。ラムレーズンはラムレーズン好きにあげました(私は好きではない)。
まずはショコラノワールとフリュイルージュ。
ノワールは、THE 王道。王道の中でもカカオのフルーティーな味わいを感じることができ、王道ながらも上品なチョコレートです。
フリュイルージュは、中のフランボワーズを混ぜたゾーンではフランボワーズの甘酸っぱく繊細な香りを活かすためにショコラブラン(ホワイトチョコレートのこと)と合わせたことで、カカオ感抑えめに構成されています。
そしてカフェ。
こちらはフルーティーなカカオの酸味、ナッツ感、そしてサブレのバターを感じる味でした。ノワールはカカオを全面に押し出してきたものに対し、このカフェはナッツやバターなどの感じられる味のバリエーションが増えたものでした。1つで色んな味を体験したい!という贅沢な方にはピッタリです。
ショコラブリック全体を通して言えることは、サンドの欠点を感じさせないということです。
個人的に、サブレでチョコレートをサンドしたものは口の中で味が分離するイメージが強く、性格違うしそんなものだよなぁ程度の認識でした。しかし、今回食べた3つのどれも例外なく口の中で混ざり合い、一つの味として感じられました。勝手な想像ですが、このショコラブリックのサブレ、間に挟んでいるチョコレートに応じてサブレに混ぜ込んでいるのではないでしょうか。サブレ単体で食べなかったことが悔やまれます。
テリーヌ・ドゥ・ショコラ 抹茶
同じくル・ショコラ・ドゥ・アッシュから抹茶味のテリーヌです。
木でできた入れ物が高級感を漂わせております。抹茶には西尾抹茶を使用。こちらもショコラブラン(ホワイトチョコレート)を用いており、ショコラブリックのフリュイルージュと同様、カカオ感を抑えて抹茶本来の味を引き立てることが目的でしょう。
テリーヌらしく味も重厚。高級な抹茶味テリーヌでした。
トンガッタ
次はフォルテシモ・アッシュからトンガッタです。
トンガッタの名前の由来は、この記事の「デッパッタの由来」を参考にしていただければ幸いです。
米粉を用いてふわしゅわに仕上げたスフレチョコレート、底部にはクッキー生地に細かいカカオニブが入っています。上部に目立つ黄色いキャラメルクリームは辻口氏の髪型をイメージしています。
口の中ではスフレチョコレートがふわしゅわで溶けていきながら、ガリッとしたカカオニブを感じる面白い食感です。さらに上部にある黄色いキャラメルクリームは想像以上にバターの味がして、見た目に反する意外性抜群の味で驚きました。付属のキャラメルソースは甘めに設定されており、本体を少し苦いなぁと感じる方はソースをかけることで苦味が緩和され、食べやすくなるようです。
スフレチョコレート部分は、スナッフルスの蒸し焼きショコラを食べたことある方はアレに似てると思って頂ければ結構です。
生チョコレート
フォルテシモ・アッシュから生チョコレートの紹介です。
いかにも高級そうな箱を開けると、そこにはショコラユニバースを用いた砂糖不使用の生チョコレートが登場します。
そもそもショコラユニバースって?
糖尿病などで血糖値の異常がある方やダイエット中の方でも安心して食べられる美味しいスイーツを作りたい。そんな思いから辻口氏が約2年かけて開発した糖質コントロールチョコレートのこと。砂糖の代わりにエリスリトールを用いて通常のチョコレートと変わらぬ甘さを、食物繊維を加えることでクーベルチュールのようななめらかな口どけを実現。
Chocolat Universe by Kenkoshoku Labo.
実際に食べてみると、その甘さは砂糖を使っていないとは思えませんでした。本当に普通のチョコレートと遜色ありません。むしろこの生チョコレートの甘さには上品さすら漂わせています。多少気になるといえば、表面のパウダーには不思議なクセを感じました。
生トリュフ
最後のトリを飾るのは、フォルテシモ・アッシュより生トリュフ。
冷凍保存で食べる直前に解凍するタイプ。解凍時間で食感をある程度制御できます。完全解凍すると中のトロッとした生クリームを堪能できます。賞味期限は非常に短く、解凍してから3日であることに注意です。
この生トリュフはフワフワの生クリームをビターチョコレートで包んだもの。チョコレートよりも生クリームを堪能する商品ですね。生クリームはとてもコクがあります。めちゃくちゃ美味しいです。今年のアムールでは、スノーのスノーボール(黒)と似通った商品です。
生トリュフの疑問
今年は、生クリームをチョコレートで包んだいわゆる「生トリュフ」をアムールで2つ(スノーとフォルテシモ・アッシュ)購入しました。正確には近くの大型ショッピングモールの中のスーパーで買った「カカオの雫」と合わせると3つになります。
生トリュフってそんなメジャーなの?
もし何年も前からこの生トリュフが存在していたのであれば、こんな美味しい商品を今までアムールで気づけなかった自分が情けなさ過ぎます。これが最近の流れであることを信じたい。似通っているからこそ、その差異を今後は記事にしていきます。
ちなみにカカオの雫と、アムールで買った2つの生トリュフとは完全に別物です。ブラインドでも分かるレベルに。スーパーで売られてるぐらいだからということで一概に括ってしまうのは良くないかもしれませんが、味の繊細さに明らかな違いを感じました。裏を返せば、アッシュやスノーの生トリュフを知らなければきっとカカオの雫で大きく感動していたことでしょう。
まとめ
- 辻口ブランドのアッシュチョコレートワールドは素晴らしい
- ショコラブリックのコスパおかしい(1つ500円)
- 生トリュフの動向気になる
来年もどんな新しい商品を出してくれるのか楽しみです。
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